一年

父へ。
月日が経つのは本当に早いもので、父が突然そちらへ旅立ってもう一年が経ちましたね。そっちの暮らしはどうですか? もう痛かったり苦しかったりしないよね? 
私が小さい頃から仕事ばっかりで家に居ないことも多かった父なのに、父の居ない日々はちょっと寂しいです。会えるけど会わないのと、どんなに頑張っても会えないのとはやっぱり違いますね。一年経っても何かにつけて父を思い出すことは減らないけれど、それでも思い出して泣くことは減りました。悲しみはこうやって時間の中に溶けていくんだなぁと思います。それでも、母も、妹も、それから多分リオンも、少し寂しくてでも何だか実感が湧かないようなそんな気持ちでもう会えない父が帰ってくるのを待っています。