Brake your glass heart

イデアマスター―GLASS HEART (バーズノベルス)

イデアマスター―GLASS HEART (バーズノベルス)

読んだので感想。
最初の3行くらい読んだ時点で「ああ、坂本くんだ!!!」てなりました。名前も何も出てないのに「この言い方は絶対坂本くん。てゆか寧ろこれが坂本くんじゃなかったらもうグラハは読まない!」みたいな感じで。まあ案の定坂本君だったんですけど。なんか感覚が忘れてなかった。
あとセンセイ一人称は難しかった。上手く入り込めなかった。思考回路が難しい。多分私にとってセンセイは凄く遠い人なんだと思う。(ちょっと私の中では剛さんに似ている。私の中での位置が。言語体系とか思考回路とかがそもそも私とは全く遠いところにあるので、理解とかそういうレベルではない。でも好き、という。)
朱音ちゃんが大学生になったり、音楽と坂本くんと両方とも大事にする人になっていたり(でもそもそも朱音ちゃんはそういう人な気がする。対象が坂本くんなのがちょっと不思議だったんだけど。朱音ちゃん→坂本くん、はあれは恋なの? 坂本くんは間違いなく朱音ちゃんが好きなのは分かるんですけど。)、やっぱりいろいろ変わっていた。朱音ちゃんと坂本君の関係はなんか分からないでもないんですけどいつまでもイメージが1巻の、公園(?)で「いちばんやりたいこと以外は、何もやりたくなくなっちゃったんだ」って話してるのが強いんですよね。やっぱ若い頃に繰り返し繰り返し読んだ記憶は心の中に強く残っているみたいです。ちょっと2部から読み返したい。あとトーヤがトーヤのままで嬉しかったです。実は登場人物の中で一番トーヤが好きかもしれない。
そう言えばこの巻で尚ちゃんが「アカネ」って呼んでるのに違和感を感じました。あれ? ずっと「西条」って呼んでなかったっけ?(センセイ→アカネちゃん、尚ちゃん、坂本くん→西条、シンザキトーヤ→サイジョウアカネ、ってイメージが。)
そしてやっぱり結局テンブランクで貧乏くじ引いてるのは尚ちゃんですよね。まああの人の場合、自分で好んで引いてるっぽいからいいか。
ああ、でもいい終わり方だったなぁ、としみじみ思います。終わってよかった。
これから新書版で昔のグラハを出すらしい。絵師も新しい方で書き換えなのかな? 書下ろし番外編は気になるけど買おうかどうしようか迷うなぁ。初期のグラハは、あのイラストで、なおかつもう何度も何度も読み返した所為でボロボロになってて、紙も黄ばんでて、でもそれもまとめて全部グラハのような気がしてるので。自分でも重いなーって思うんですけど、今、私が文章を書くことを趣味として生きているのはグラスハートの影響な気がしているのです。